• 2025年8月6日

不妊症と女性の仕事のしにくさについて

不妊症患者は今や5~6組に1組とも言われる時代ですが、治療と仕事の両立は今の日本ではなかなか難しいのが現状と言われています。
これがなぜなのか、検証してみましょう。

不妊治療はタイミング法というかなり初歩的な治療から、人工授精、体外授精と進みます。

タイミング法に関しては、卵の大きさと位置などをチェックして、排卵検査薬と併用で排卵日を特定し、タイミングを見計らって受精につなげるという治療なので、病院で行うのはエコー検査や尿検査のみです。

これは、これまでの排卵日から排卵日直前をある程度予測し、その予測に基づいて病院に行くだけですし、仕事に行く前や仕事帰りでも治療が可能な範囲内です。

しかし、人工授精は、夫の精子を採取から1~2時間以内に病院に持っていき、女性の子宮内に注入しなければなりません。

これは、確実に女性の排卵日を狙って行う必要があり、前の2日ほどの猶予はあるとはいえ、直前にならないといつ排卵日が来るかわからない上に、夫の精子を病院に運ぶという時間勝負の作業も伴うため、仕事を続けている人は急遽仕事をお休みする場合も多いです。

体外授精は、女性の体にも非常に負担がかかるため、気持ちと体的に仕事どころではなくなる人も多いと言います。
治療前から仕事勤めをしている人でさえ、治療の中盤から「職場へ申し訳なさ」を感じつつ仕事をしなければなりません。

治療前から仕事をしていない人が治療に理解を求めての求職活動となると、やはり理解を示してくれる職場は非常に少ないです。

最終更新日 2025年7月8日 by iafpe